【住宅ローンは繰上げ返済すべき?】我が家の返済方法と得られた効果!

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住宅ローンの返済計画については、

  • 少しでも繰上げ返済をして利息を減らした方が良い
  • なるべく返済をせずに手元資金(運用資金)を残した方が良い

という2つのスタンス(考え方)があります。

資産運用を考えないのであれば、なるべく早期に返済していく方が総支払額は減らせます。

とはいえ、現代において資産運用はもはや必須といえる状況。

「低金利の住宅ローンの返済はできる限り後延ばしにし、手元資金を残してより高い利回りで運用に回す」

合理的な結論になります。

ただし、前提となる対象は「ある程度の金融資産をすでに保有しているという方」で、あくまで「現時点での数字の延長線上では」ということに過ぎません。

というのも、運用資金に回す余裕が無く、資産運用がままならなければ住宅ローンの利息が嵩んだだけになってしまいます。

また、20年も30年も先の暮らしがどうなっているかなんてわからないものです。(つい5年前のコロナ禍以前に今の暮らしを想像できたでしょうか?)

住宅ローンが残っている状態で、自宅を賃貸にするには基本的には「賃貸住宅ローン(※住宅ローンより高金利)」に借り換える必要がありますし、売却することになればその時点でローンを完済しないといけません。

一方で、繰上げ返済は早めに実施するほど利息を圧縮する効果も高くなるし、よりランニングコストの低い住居へ住み替えできればその方がシンプルに生活は楽になります。

「余計な借り入れをせず、早めに返済すること」が損ということはまずありませんので、筆者(ミニマリスト&FP)としては、まずはそこからスタートするのが良いと考えています。

そこで我が家は、住み替えも視野に入れて早期の完済(10年程度)を計画していました。そして、実際には10年弱で新築分譲マンションの住宅ローンを完済しました。

上記を通じて得られた効果は大きく3つ。

  1. 総額支払額を抑えられる(安く物件を手に入れられる)
  2. 売却を有利に進めることができる(高く物件を売却できる)
  3. 将来の生活への選択肢が増える(自己投資元本が手に入る)

結果的に「手元資金は高い利回りで運用に回しつつ、必要に応じて低金利で借り入れる」という状態に至っています。

そこで、この記事では我が家の住宅ローン事情や返済方法を紹介しつつ、早期返済によって得られた効果について紹介したいと思います。

そのまんま流用は難しいかもしれませんが、参考にしてもらえたら嬉しいです。

目次

住宅ローンを繰上げ返済(早期完済)した方法と得られた効果

記事の冒頭で触れた通り、我が家は10年弱で新築分譲マンションの住宅ローンを完済しました。

返済方法としては、

  • 当初は住宅ローン控除の恩恵を受けるために借入時の計画通りに返済
  • 10年近く経過したところで一気に繰上げ返済

という感じです。

現役世代で「持ち家あり」だけど「無借金」というのは精神的な余裕度もかなり高まりますが、実質的な効果として次の3つが得られます。

  1. 総額支払額を抑えられる(安く物件を手に入れられる)
  2. 売却を有利に進めることができる(高く物件を売却できる)
  3. 将来の生活への選択肢が増える(自己投資元本が手に入る)

❶ 総額支払額を抑えられる(安く物件を手に入れられる)

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日本の住宅ローン金利は世界レベルで圧倒的な低さです。

「だから借りなきゃ損だ」と考えてしまうと無駄に大きな借り入れをしてしまいがち。

一方、早期に完済するなら以下が必要になります。

  • なるべく借り入れを小さくする
  • さらに繰上げ返済で利息を圧縮する
  • ただし、返済期間は長めに設定しておく

早期返済を目指すのに返済期間を長く設定しておく理由は、

月々の返済額を抑えることで

  • 住宅ローン控除の恩恵を最大限活用する
  • 後の繰上げ返済資金を確保する

ことです。

実際に繰上げ返済を行うと、利息を圧縮できる他、支払っていた保証料が返金されることもあります。

とはいえ、返済を頑張りすぎると、いざという時の資金もショートしてしまう恐れがありますので注意しましょう。

我が家がローンを組んだ当時は、10年間は借り入れ残高に対する1%が住宅ローン控除として税額控除されたので、利息や保証料を含めた諸費用以上に還元がありました。(令和4年度の改正以降の住宅ローン減税は控除期間が13年間、控除額は年末時点の借入残高×0.7% です。)

つまり、新築分譲時の価格以下で物件を手に入れたことになります。

分譲時の価格を下回るほどだったのは運も良かったわけですが、

ローンを早期に完済するということは、ローン支払い金額を抑えて物件を手に入れる(=安く購入できた)ことに間違いありません。

❷ 売却を有利に進めることができる(高く物件を売却できる)

住宅ローンを早期に完済して(もしくは、完済の目処が立って)いれば、不動産を安く買ったことになるだけでなく、高く売ることにも効果があります。

というのも、ローンを抱えていなければ、

  • 中古物件市場や競合となる近隣物件の売買動向に柔軟に対応できる
  • 余裕を持った、売却計画を組むことができる
  • 多少強気な価格設定&交渉ができる

といった対応ができるためです。

やむをえず売却するケースではそうはいってられませんが、不動産会社との契約や価格の設定、買主様との交渉においても事前に検討、相談しながら売主優位で進めることができます。(もちろん、物件自体の需要も見込めることも重要)

基本的には、築年数の経過に伴い負動産価値は目減りしていくものですが、

早めに売却できれば、その分、頭金やローンとして支払った費用を多く回収できることになります。

❸ 将来の生活への選択肢が増える(自己投資元本が手に入る)

不動産を「なるべく安く仕入れ」、「できるだけ高く売る」ことができれば、まとまった資金を得ることができるでしょう。

また、当初はどんなに理想的な家であったとしても、10年も経てば生活様式も変わり、自分たち家族の年代も変わり、家屋も所々修繕が必要になってきます。

  • 実際に住んでみないとわからないこと
  • 生活様式が変化して合わなくなってきたこと
  • 設備や機能が進化したり、老朽化してきたこと

これらの要件が当初マイホームを購入するときより明確になっているはずです。

ローンを抱えて住み続けないといけないのなら仕方ありませんが、これからの暮らしに向けて再投資することができます。

もちろん、住居以外への投資(老後資金、教育資金、スキルアップ、旅行、etc)に回すことも可能でしょう。

我が家がローン完済後に実施したこと3選

住宅ローンを早期完済したことにより、以下の3つを実施しました。

  1. 不動産の売却
  2. 新居のリフォーム
  3. 投資資金の確保

ローン完済後にやったこと❶ 不動産の売却

住んでいたマイホームの住環境は気に入っていたし、ローンを完済した後もしばらく住み続けていても良いとは思っていたものの、これからの暮らしを考えた理想の住まいをゼロベースで思い描くと、間取りやデザイン、使い勝手など面でより良い形というものが確かにありました。

ならば、ということでサクッと売却することに。

不動産の選定から価格設定、買主様との交渉も準備しながら余裕を持って対応できました。

結果として、我が家は築年数経過しているにもかかわらず、保有していたマンションの売買実績の中でも最も高い坪単価で売却できました!

頭金やローン支払いは利息付きで回収したことになりました。

これは昨今のインフレの影響がとても大きいですが、新築物件に住んでいたにもかかわらず、この期間の住居費は固定資産税と修繕積立金・共益費のみで済んでしまいました。

ローン完済後にやったこと❷ 新居のリフォーム

住んでいたマンションを手放し、新居に移住。(新居といっても、以前よりずっと築年数が経った、間取りも小さい物件)

その際、フルリノベーション(スケルトンリフォーム)を実施しました。

我が家はもともと家具をほとんど置いておらず、どうしても殺風景な無駄空間ができてしまっていたのですが、今の生活に合わせて収納も間取りもジャストサイズに新調し直しました。

古い物件なので配管や梁といった構造はどうしようもない部分もありますが、そういった制約も含めて無駄な空間をつくらずに、間取りから設備の選定まで思いのままにデザインできて、これはめちゃくちゃコスパ高い!ですね。

ローン完済後にやったこと❸ 投資資金(新NISA満額分)の確保

現在運用中の資産とは別に2024年から始まる新NISA用の投資資金(夫婦2人分)を準備できました。

実際に新NISAに最短で投資枠上限まで投資しきるかどうかはわかりませんが、いずれにせよ2024年に入る前のこのタイミングでまとまった資金が確保できたことで選択肢が広がったなと思います。

さいごに

この記事では、住宅ローンの早期完済により得られる効果を3つ紹介しました。

  1. 総額支払額を抑えられる(安く物件を手に入れられる)
  2. 売却を有利に進めることができる(高く物件を売却できる)
  3. 将来の生活への選択肢が増える(自己投資元本が手に入る)

そして、実際に早期完済した我が家の事例を紹介しました。

現時点での理想の住まいにアップデートできたことに加え、資産運用の原資を得ることにも成功しました。

「余計な借り入れをせず、早めに返済すること」が損ということはまずありませんので、まずはそこからスタートしつつ、最大の効果を狙っていきましょう。

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