TOEIC対策で定番の勉強法といえば『公式問題集』を使うことですよね。
筆者は社会人になって改めてTOEIC対策の英語学習を再開。ここ1、2年でスコアを600点から800点まで上げることができましたが、勉強法といえばシンプルに『公式問題集』あとは『単語』と『文法』の3点のみです。ちなみに英語を使う必要性もない業種のため、隙間時間で勉強していました。
この記事では、公式問題集の『基本的な使い方』と、自身の経験を踏まえた『効率良く・効果的に活用』する方法を紹介したいと思います。
その活用法とは次の3段階に分けられます。
- 『試験形式の慣れ』に活用する
- 『自身の弱点強化』に活用する
- 『TOEICの勉強を終える』のに活用する
3段階に分かれている理由は、『今の自分の実力と目標スコア』によってどのように活用するべきかが変わってくるからです。
そこで今回は、上の3段階について実力と目標スコア、試験までの期間に応じてどのように組み合わせていくと良いか紹介していきます。
TOEIC公式問題集の基本的な使い方
公式問題集の使い方は次の3つであると紹介しました。
- 『試験形式の慣れ』に活用する
- 『自身の弱点強化』に活用する
- 『TOEICの勉強を終える』のに活用する
まずは、公式問題集の特徴を押さえながら基本的な使い方を、そして自分のレベルや目標スコアに必要な勉強法に落とし込んでいきます。
公式問題集の内容と特徴:TOEICの本番試験を忠実に模擬
ご存知の通りだと思いますが、公式問題集は『TOEICの運営団体である「IIBC」が正式に出しているTOEIC模試』で、1冊につき2回分の模擬テストが収録されています。
TOEIC公式問題集の特徴は以下の通り。
- 本番と同じ形式の模擬試験
- TOEICの最新の傾向を反映
- リスニングのナレーターが本番の試験と同じ
試験を受けなくてもある程度目安となるスコアを知ることができます。
大学受験の公開模擬テストみたいなのものという印象があるかもしれませんが、使い方は少し違います。
公式問題集の準備と選び方:新形式の中から最新のものを選ぶ
TOEIC Listeng&Readingテストは2016年5月から試験内容が一部変更が入っていて、前後で『旧形式』と『新形式』と呼ばれています。まずは『新形式』の問題集から選びます。
さらに、『新形式』の問題集も現在7冊販売されていますが、なるべく新しいものから入手するようにしましょう。
というのも、例えば、SNS上のやりとりをしてるシーンだったり、『新形式』であっても時代に合わせてマイナーアップデートされていくためです。
『テスト形式の把握と慣れ』に活用する
TOEICの公式問題集は本番に忠実ですので、問題集自体にはクセはありません。
ですが、なによりTOEIC試験そのもののクセが強いです。
実際、2時間で200問等のはかなりのボリュームです。読み終える・聞き終えると設問から回答、次というようにペースを失ってしまうと、実力を発揮するどころではありません。
なので、公式問題集はTOEIC独特の設問形式に慣れることが最初の活方方法であり効果的。
試験が初めてという場合は、どういったものなのか?久しぶりに受験するという方は、このペースを確認しておくというのが超重要。
むしろやっておかないと、実力を発揮するどころではないので、確実に実施しておきましょう!
目標スコアの目安は600点
TOEICのスコアが600点前後の実力というのは、『選択形式の問題で6割くらいの正答率』ということです。自分の実感としても『なんとなくこれかな?』という感じで解いていく感じで、断片的にしか理解できていません。
このような段階では、『公式問題集のパート7のスコアが悪い』からといって単純に『パート7が課題』とは判断しにくいです。
つまり、解けなかった問題がなぜ解けなかったか?を地道に振り返って学習しても、ほとんど実力(スコア)に反映されにくいということです。
ちなみに、TOEICスコア600点は社会人としては超えておくべきラインでもありますが、もともと苦手意識のある方は600点を取るのに伸び悩む場合があります(僕がそうでした)。詳しくは【TOEIC600点】社会人に『必要』/『不要』な勉強法とは!?という記事に記載していますが、ここで大事なのは選択と集中です。
実施時期の目安は英語学習の最初と試験本番2週間前
TOEIC試験がどんなものかを知っておくのは早いに越したことはありません。なので、TOEIC用の勉強を始めようと思ったら、まず公式問題集をやってみましょう。
そして、もう一つ公式問題集を活用するタイミングは公開テストの2、3週間前。時間は本番試験と合わせて解いていき、ペースを覚えていきます。
要するに、公式問題集を活用するのは学習期間の最初と最後。その間は、単語と文法を反復しまくるのがシンプルに効果的です。【単語帳の使い方】記憶のしくみを理解して効率よく覚えよう!
『でも、試験もう間近なんですけども?!』という方は【TOEIC】試験直前に必要な対策とは?実力を最大限に発揮しよう!という記事も参考にしてみてください。
公式問題集の使い方
目的は、TOEICの本番試験のペースに慣れておくことです。時間はきっちり計って、本番のつもりで解きましょう。
本番が近いときは付属のマークシートも使ってみるのも効果的です。200問もあるとマークする時間も馬鹿にならないくらい効いてくるのが実感できると思います。
『自身の弱点強化』に活用する
TOEIC公式問題集は、本番と同じ形式の模擬試験です。
スコアの目安もわかりますが、リスニングかリーディング、その中でもどのパートが苦手なのか、といった自分の弱点を把握することができます。
目標スコアの目安は700点
700点を目指すころは、一番の公式問題集使いどころです。
単語と文法の基本をおさえていれば、あとは公式問題集一本でグッと伸ばすことも可能です。むしろ、公式問題集を中心に勉強し続けるのが良いと言っても過言でもないと思います。
公式問題集の使い方
1回では傾向は判断できないかもしれませんので、公式問題集を何冊かこなしてみましょう。
そうすると、自身の弱点であり、スコアの伸びしろが大きいパートが見えてくると思います。
そのパートが特定できれば、リスニングやリーディング、単語、文法それぞれの勉強時間の配分を苦手部分に集中させましょう。
あとは、試験の時間配分を変えるというのもスコアアップにつながる手です。
スコア700点を目指したい方は【TOEICスコア700点対策】リスニングとリーディング2つの攻略法!という記事も参考にしてみてください。
『TOEICの勉強を終える』のに活用する
TOEICの出題範囲は英語全般なので広いですが、出題形式は決まっているし、ビジネスシーンに特化していたりという意味では限定的です。
略語やいわゆるスラングもありませんし、なまりもアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの5カ国と決まっています。
要は、いくらTOEICの勉強をしても本当の英語には触れることができないということです。
ここで、英語学習の手を広げるとTOEICのスコアとは関係のない世界がどっと広がってしまいます。
では、どう考えると良いか?というとTOEIC対策は『公式問題集』でやりきる。と考えるとシンプルなのでおすすめです。
公式問題集以上のことは出題されないのですから、公式問題集を完璧にやりつくし、それ以外のことはやらない。これでもスコア800点までは狙えると思います。
もちろん、TOEIC以外の英語に触れていくというもアリ。(というか、本当はそのために英語を学習しているので)
TOEIC対策は公式問題集で勉強するということです。
目標スコアの目安は800点
僕自身は800点で止まっていますので、900点や満点を目指す勉強法について言及できるレベルではありませんが、公式問題集をやり切ったというレベルまで反復すれば800点くらいは到達できます。
また、海外部門や英語を使ったビジネスを展開したいというわけではなければ、スコア800点くらいあれば、英語そのものを楽しむことができるというのが実感です。
公式問題集の使い方
公式問題集の設問や質問文、ナレーション全部を使って、シャドーイングや音読、精読、速読を繰り返します。
結構なボリュームですので、覚えるくらいにこなそうとするとそれなりの時間がかかります。普通にぶっ通しでやっても2時間くらいかかるものですが、答えを暗記してしまってもひたすら反復します。
これを続けていると『話す』『聞く』『読む』といった基本的な力をTOEICでハイスコアを出せるレベルに鍛えることができます。
詳しくは【TOEIC目標スコア800点】社会人におすすめの勉強法!(技術系エンジニアの経験)という記事も参考にしてみてください。
まとめ
今回は公式問題集の使い方を紹介しました。
- 『試験形式の慣れ』に活用する
- 『自身の弱点強化』に活用する
- 『TOEICの勉強を終える』のに活用する
TOEIC公式問題集をやり込んで力をつけておくと、ある程度のスコア(800点くらい)は狙えるし、英語自体を楽しむことができるようになってきます。ぜひ社会人のTOEIC勉強はなるべくサクッと終わらせてしまいましょう!