TOEICのスコアでまず超えておく必要があるのは600点です!
その理由は多くの企業はTOEICスコア600点を就職や転職、昇進などに関わる基準として採用しているからです。実際に就活や会社のノルマなど必要に迫られている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、まず最短でTOEICスコア600点に到達するために必要な書籍や勉強法について解説したいと思います。また、ゆくゆく800点くらいまでスコアアップを狙うための準備もあわせて紹介していきます。
TOEICスコアをどこまで目指すかというの個人ごとの事情によると思いますが、社会人であればスコア600点はなるべく早い段階で到達しておくのに越したことはありません!
TOEICスコア600点の難易度
まず目標とするTOEICスコア600点がどれほどの難易度なのか、そしてTOEICスコア600点に到達する人の英語の実力を把握していきます。
TOEICスコア600点は受験生の平均スコアと同じ
TOEICの公式サイトによると、TOEIC受験者の平均スコアは600点を上回るくらいです。ただし、試験日ごとに多少ばらつきがあり、600点を下回る回もあります。
とりあえずTOEICの平均点は600点あたりだと考えるとわかりやすいですね。
TOEICスコア600点は『受験している人たちの平均点を超えれば良い』と考えると難易度はそれほど高く無いと思えるのではないでしょうか。
TOEICスコア600点前後に必要な実力とは
600点未満の方は、受験者の平均レベルの実力を身につければ良いということです。
これをハードルが高いとみるか、低いとみるかは人それぞれかもしれませんが、確実に言えることは、『努力すれば絶対到達できる!』ということです。
というのも、スコア600点は、以下の3点を押さえておけば到達できるからです。
- 中学生レベルの文法知識、理解
- 3,000〜5,000程度の語彙数 定番の単語帳1冊(7割くらいの習得)
- 試験の慣れ(時間配分できるくらい。解ききる必要はありません)
TOEICスコア600点未満の課題と対策
先ほど説明した『TOEICスコア600点に必要な実力1〜3』というのは、スコア600点未満の方にとっての課題と言い換えることができます。
- 中学生レベルの文法知識、理解
- 3,000〜5,000程度の語彙数 定番の単語帳1冊(7割くらいの習得)
- 試験の慣れ(時間配分できるくらい。全問解ききる必要はなし)
これくらいのことはやったつもりでも600点超えられない!という方もいると思います。実際、過去の僕もそうでした。
僕は、学生時代に初めて受けたTOEICが400点台。その後、社会人になってから600点をクリアし、ここ1、2年で改めて英語学習を始めて700点、目標の800点とスコアを伸ばしてきました。
途中、停滞していた時期もありましたが、振り返ってみると、ほぼ一貫した勉強法で800点までスコアアップできたはずだと思っています。
そこで一番重要だと痛感したのが、課題1〜3に対して使う『参考書や単語帳、問題集の選定』です。
TOEICで出題される会話パターンや話題、文書はビジネスシーンを想定した、かなり限定的な範囲になります。この範囲にまとを絞った勉強ができるかどうかでTOEICのスコアの伸びが違ってくると思います。
少し話は逸れますがTOEICに必要な勉強の範囲について見ていきたいと思います。
英語ネイティブの語彙数
Test Your Vocabularyというサイトが約50万人(2018年8月現在)を対象に調査した結果によると、
- 中学生: 約20,000語
- 高校生: 約22,000語
- 大学生: 約22,000-25,000語
- 大人: 約25,000-38,000語
くらいだそうです。
これは日常会話から専門用語まであらゆる語彙が含まれた数です。
英語非ネイティブの語彙数
先ほどのTest Your Vocabularyの調査によると、アメリカ在住の非ネィティブのボキャブラリーは大体約10,000-20,000語の間におさまります。
アメリカで暮らす上ではネイティブの中学生の語彙力があれば十分であると言えます。
日本人の語彙数
では、改めて日本人が英語教育で学ぶ語彙数やTOEICで必要となる語彙数を確認すると、
- 中学校卒業レベル: 約1,000語
- 高校卒業レベル: 約3,000語
- TOEIC600: 〜約5,000語
- TOEIC700: 約8,000語
- TOEIC860〜: 約10,000語〜
TOEIC600点に必要な語彙数はネイティブの中学生の語彙数の1/4程度です。
では、中学生よりもっと下の子供が使っている語彙数で良いのか?というと、そういうわけではないですよね。
TOEICが対象にしているのはビジネスシーンで使うビジネス英会話です。ネイティブの中学生が使う会話ではないですし、TOEICで必要な5,000語はネイティブの中学生が使う20,000語とは明らかに異なるでしょう。
同様に、日本人の高校卒業レベルの語彙というのもビジネスシーンを想定したものではないことは経験からも理解できると思います。
このような実態を認識せずに勉強を続け、3,000語、5,000語、8,000語と語彙数を増やしても効率よくTOEICのスコアをあげることができませんよね?(もちろん英語スキルそのものは向上しますが)
TOEIC向けに特化していない問題集や参考書でいくら勉強してもTOEICのスコアに直結しない可能性があるというのが重要なポイントです!
同様に、語彙数をベースにして各TOEICスコアに必要な学習時間を算出したものというのもあてにならないということです。
それでは、TOEICスコア600点未満の実力がどういったレベルで何が課題なのかを具体的に考えてみましょう。
リスニングの実力と課題
TOEICのリスニング問題に対する理解度の感覚として、「Why 〜?」って聞こえたような気がするから、回答は「Because, 〜」かな?といった感じ(実際のTOEICの問題ではこれだと正解ではないことが多々あります。)
会話になると半分くらいは何を言ってるかわからない、という具合ではないでしょうか。
しかし、TOEICの問題というのは、何を言ってるのか理解できるならば、問題としてはとても易しい設問ばかりです。
例えば、TOEICスコア800点以上であっても完璧に理解できているわけではありません。
流れてくる音声から、誰が、いつ、どこで、何について会話しているのか、ということを徐々に形作っていくようなイメージです。
TOEICスコア800点ということは、結果として2割くらいは間違ってしまうということは、何を言ってるのかをわかっていないことが2割くらいあるということです。
ざっくり言ってしまうと、どれだけ理解できたか=TOEICのリスニングのスコア。
スコアアップに必要なことは、『英語を聞く力』を総合的にあげていくことですが、注意したいのは、出題範囲に限定せず万遍なく勉強していてはキリが無くなってしまい、スコアアップにも繋がりにくくなることです。
逆に、出題範囲にしぼった勉強をすればぐんぐんと伸びる段階でもあります。
リーディングの実力と課題
リーディングの問題では、頻繁に見たことがない単語が出てきては、つまづいてしまうという感じではないでしょうか?
問題文をちゃんと読むと、会社名や人名、建物、通りなんかの架空の固有名詞だったりすることも多いのですが、読み慣れていないと惑わされます。
TOEICスコア800点くらいあると、読み進めながら「あぁこれは建物か会社の名前だな」とか推察できるようになったりして、パッと見て設問に関係無いと無視できたりします。
リーディングもリスニングと同様に、内容さえ理解できれば問題としては易しいものばかりです。
ですが、TOEICのリーディング問題は、800点くらいの人でやっと全問解ききれるかどうか、というほどの問題量があり、読み飛ばす箇所も出てきてしまいます。
この時間内に文章を読み回答しなくてはいけないという分、リスニングよりすこし少し複雑です。
Part5の理解度+Part6,7の回答数=TOEICのリーディングのスコア。といった感じになります。
スコアアップに必要なことは、英語を読む力を総合的にあげていくことですが、特にPart6,7部分は、筋トレのように地道に力をつけていく必要があります。
今の段階は、まずはPart5に集中して、余計な時間をかけずに、正答率を上げることを目指しましょう。
Part5を早く終えることができればPart6,7に充てる時間が増えますし、リスニングとPart5の勉強をしていれば、自ずとPart6,7の実力も上がってきます。
Part5対策は、リスニングと同様の理由で出題範囲にしぼった勉強で効果的にスコアアップが可能です!
必要な勉強法とは?
まずリスニングにもリーディングにも基本的な文法知識というのは必要になります。文法はさらっとおさらいしておきましょう。
あとは、TOEICに頻出する単語をベースとした語彙力を鍛えるのみという感じです。
ここで、先ほどから何度か記載している『TOEICの出題範囲に絞った勉強』が必要になります。
これは私の失敗談になりますが、当初600点未満のころは学生の頃に使い慣れていた単語帳(Duo3.0)の習得率を上げていくのが効率的かと思い取り組んで時期がありました。
ですが、そもそも出題されない単語をいくら覚えても、スコアアップできるはずがありませんでした…。
Duo3.0は単語を効率よく覚えるのに非常に有効ではあります。しかし、せっかく覚えても、その「短期記憶」を「長期記憶」へ変えるような習慣がないとまたすぐに忘れてしまいます。
今の段階はTOEIC以外の英語に触れる機会を増やしても仕方がありませんし、どうせすぐ忘れてしまいます。まずはTOEICのスコアアップに専念するのが一番ということです。
ここを踏まえた上で、自分の性格や割ける時間に応じた方法を次の3つから選ぶ必要があります。
- 独学でやりきる!
- 専用の教材を買って自分を追い込む!
- マンツーマンの指導を受けて効率的にスコアアップする!
独学でTOEICスコア600点到達に必要な書籍と勉強方法
まずは独学で頑張る方法です。
必要な文法用書籍
英語の文法に関してはキリがないというほどではありませんが、TOEICで必要な知識はさらに限定的です。
基本は中学生英語をざっとおさらいする程度で済ませてしまい、TOEIC用の問題を解きながら力をつけるというのが効率的だと思います。
おさらい用には、学生の頃に使った参考書などでも良いと思います。
TOEIC対策用は隙間時間を使って何度も繰り返して身につけられるようなものが良いです。
おすすめは「1駅1題 新TOEIC TEST文法特急』
出題される文法だけが載ってるというので、Part5のスコアを手っ取り早くを伸ばせます。
TOEICの出題形式と同様に、問題を読んだら10秒で回答を選択するという形式なので通勤などの隙間時間で勉強しやすいです。
もちろん通勤時間によりますが、一日30分時間を取れれば、1週間で一通り終えることができるのではないでしょうか。
これを2周目、3周目と繰り返せば、出題される文法やその問題形式はだいたい把握できると思います。
また、それほどボリュームは多くないので、繰り返すうちにある程度内容を覚えてしまいます。
実際のTOEIC公開テスト前には1時間程度で見直せるようになっていると効率よく復習もできて安心できます。
必要な単語帳
単語を覚えるのってしんどいですが、今は基礎力をつける段階です。
語彙力を伸ばすとともに、リスニングの耳も同時に鍛えられるように、音声付きのものを使って学習するのが良いです。
ただし、何度も言ってますが、TOEICの扱われない単語やフレーズをいくら聞き込んで覚えてもTOEICの音声を聞き取ることは難しいです。
TOEICの扱われる語句を増やしていく必要があります。
おすすめは『TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)』
鉄板です!
金のフレーズを使った学習法なども検索すればたくさん出てくると思います。
この本もTOEIC対策用は隙間時間を使って何度も繰り返して学習できるものです。
ある程度覚えた段階だと、TOEICの音声の中で一部でも「なんか聞いたことがある!?」と実感できるようになっていきます。
やり込めば700点くらいまではスコアアップできるのではないかと思います。
それくらいオススメです。
必要な問題集
基本的には文法と単語をやっていればよいのですが、TOEIC特有の問題形式に慣れておかないと、実力通りのスコアを出せません。
そこで、TOEICの問題形式や時間配分といった内容を踏まえておく必要があります。
おすすめは『公式問題集』
TOEICの公式問題集を使うのが一番です。
ポイントは、問題形式や時間配分を掴むためのものだということです。
答えを覚えてしまうほど繰り返したり何冊もやりすぎると後々のスコアアップのための勉強に使えなくなってしまいますので、1冊で十分です。
試験前1ヶ月くらいから、きっちり制限時間を計って解くというのを何度か繰り返してみてください。
TOEICスコア600点におすすめのTOEIC対策専用カリキュラム
参考書で独学というのは自信ないな、という方は、多少身銭を切って頑張るというのもアリです。
TOEIC対策に特化した『スタディアプリ』の活用
スタディサプリのTOEIC対策用を活用してしまえば、自分にどんな勉強が必要かを考えることもなく、TOEICに必要で自分に足りない要素を補っていくことができます。


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さいごに
今回は、TOEICスコア600点を目指す方法を紹介しました。
もしスコアが伸び悩んでいるようでしたら、試してみてもらいたいと思います。
公開テスト間近という方は【TOEIC】試験直前に必要な対策とは?実力を最大限に発揮しよう!という記事も参考にしてみてください。
また、僕自身の経験から、教材ややることの基本はそのままで700点、800点とスコアアップしていけると思っています。
それぞれのスコアを目標とした方法については、【目標スコア 700点編】社会人のTOEIC対策はシンプルな勉強方法がおすすめ、【目標スコア 800点編】社会人のTOEIC対策はシンプルな勉強方法がおすすめを参考にしてみてください。