【認知の歪み?】捉え方のクセが及ぼす影響と正し方(←世界観が重要)

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年齢を重ねて実感することは、良くも悪くも

「その人の人生は、その人が持っている世界観(人生観)によって形成されるようになる」

ということです。

いやいや、順番が逆でしょ。世界観(人生観)はその人の人生経験によって作られるものなんじゃない?

でも、自分が選択してきた結果が今の人生なのだから、確かに人生観によって人生が作られる、ともいえるかな。

と、まぁそんな風に思うかもしれませんが、どっちが正解ということはありません。

スタートは生まれ持った性格や環境による経験を通じて世界観(人生観)が作られるのは確かだし、人生における様々な選択を経ていけば、自ずと「自らの選択」によって形作られた人生になるのもまた明らかです。

人生観と実際の人生との相互作用がポジティブなフィードバックループなのか、ネガティブなループなのかでは同じ世界に生きていても全く異なった景色が見えるようになるでしょう。

なので、年齢を重ねるほど、どんな世界観(人生観)を持っているかが重要になってくるわけです。

一方で、

理想とする人生観と現実の人生のギャップがありすぎるのも問題になります。

理想とする人生に追いついていないなら、自分の人生に満足できずに過去を言い訳にしたり、なんとか一発逆転してやろうと賭けに出てしまったりするかもしれません。

肝要なことは、ポジティブなフィードバックループ(人生観と実際の人生が調和していくように成長していくこと)ですが、日々において出来ることは、現実をどのように捉えて行動するか、という他ありません。

そこでこの記事では、人生観と実際の人生が調和するモノごとの捉え方について紹介したいと思います。

きっとビジネスシーンでも役に立つと思います。

目次

ものごとの捉え方の2種類とその選択

物事の捉え方は、大別してしまうと2つしかありません。

この2つのうちどちらを選択するかは「あなた次第」。

重要なのは、常にそれぞれの捉え方があること。そして、今後どちらの捉え方を選択するかは、生まれつきの性格や今の境遇、過去の経験などは全く影響しないということです。

コップの水理論

有名な「コップの水理論」というものがあります。(といっても、理論と名のつく類ではありませんので、悪しからず。)

それは、コップに半分の水が入っているという一つの事実に対して、

  • もう半分しかない
  • まだ半分もある

このどちらと捉えるかということです。

「コップの水」だと実感が湧かない場合は、預金残高を見て、❶「もうない」、❷「まだある」のどちらと捉えるか、という設定でも良いかもしれません。

一般的に、前者の❶で捉える方を「悲観的」、後者で捉える方を「楽観的」と言えるでしょう。これは性格によるところが大きいと思います。

「いや、その時の状況によって変わるのでは?」と思う方もいますよね。

例えば、不足していると感じ、渇望している状況では「もうない」と捉えやすいし、満足している状況なら「まだある」と捉えやすいかもしれません。

いずれにしても、

「もうない」と捉えてしまうと、より一層不安になったり、慎重になって消極的になりがち。

どんな辛い状況であれ「まだある」と捉えれば、積極性が生まれます。

すなわち、この理論を説明する場合、❷の「まだある」と考えた方が良いとされることが多く、それは心理学的にも、統計学的にも楽観主義の方が良い結果を生みやすいという理由があります。

一方で、「もうない」からこそ行動変容が生まれたり、「まだある」ので惰性的になってしまう可能性もあるわけで、どちらの捉え方が正しい/間違いとかはありません。

何が言いたいかというと、

「もうない」とか「まだある」というのは性格やただの認知バイアス(これまでの経験にもとづく先入観によって非合理的になる心理現象)の結果で、事実は「どちらでもある」ということです。(「もうなく」もあり、「まだあり」もする)

さらにいうと、正式な?コップの水理論は「まだ」とか「もう」といった心理的な印象の話ではなく、経営学者であるP・F・ドラッカー氏の言葉から生まれたという説もあります。

それは、コップに水が半分入っている状態を、コップの半分が「空」だと捉えることでイノベーション的な発想や行動変容が生まれるきっかけになるというものです。

このように捉えるのが正しいということではなく、偏った一方の捉え方ではなく、いろんな捉え方が出来ることで、自分(自分たち)にとってより良い選択をできるようにするのが大事でしょう。

アフリカの靴の話

コップの水理論のようななんだかそれっぽいフワッとしたお話には「アフリカに靴を売りに行った営業マンの話」というのもあります。

昔、とある靴メーカーが新規市場の開拓先としてアフリカに目をつけました。当時アフリカにはまだ競合他社も進出していませんでした。Aさん、Bさんの2人の営業マンが現地のアフリカを視察したところ、予想外の状況が待ち受けていました。それは「何とアフリカの人たちは皆靴を履いていなかった」のです。それを見たそれぞれの営業マンは次のように本社に報告しました。

  1. Aさん:「ここでは靴は売れません。だってみんな裸足なんですから。」
  2. Bさん:「至急ありったけの靴を送ってください。ここでは誰も靴を履いていません。」

というものです。

コップの水理論と同様に、後者の捉え方を推奨するケースが多いと思われますが、これは前者は状況をネガティブに、後者はポジティブに捉えていることで、心理学的にも統計的にもポジティブな方が良い傾向があるということです。

ただし、経済的な観点で見ると「顕在的な需要は無い(前者)が、潜在的な需要がある(後者)」というだけで、どちらが正しいことはありません。(これまた、事実は「どちらでもある」です。)

よって、コップの水理論と同様に、どちらの捉え方もできることがまず大事。

そして今回のポイントは、その上で両者のどちらかを選択するかという点です。

現実問題としては、両者を詳細に検討したところで、未来の事なので決定的なことは分からないということがほとんどでしょう。

で、やらない理由を述べることが多くなるのは一般的な心理です。さらに色々と考えを巡らせてしまえば、一層チャレンジするのは難しくなります。

とはいえ、あくまで心理的な話しであって、何も行動を起こさない/今の行動を変えない、ということもリスクがあることは多々あります。(何もしないことが一番のリスクになることさえあります。)

資本主義経済はリスクを取りたくない人間から、リスクを取ってもいい人間が利益を吸い上げるようにできている。

『経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて』山崎元著

なので、

許容範囲のリスクはとる必要があるというのは大前提。あとは、どうありたいかと言う理想に向かっていけばOKなはずです。

アインシュタインの言葉

3つ目となる最後は、

  1. 奇跡などまったく存在しないかのように生きること
  2. すべてが奇跡であるかのように生きること

「人生にはこの2つの道しかない」と、物理学者であり思想家であったアインシュタインが語ったというもの。

なんとなく後者が良いといってるのかな?と感じられますが、「すべてが奇跡であるかのように」とは抽象的すぎて意味がわからないという方もいるかもしれません。

何気ない日常の中に感動を見つける力が幸福をもたらすとアインシュタインは考えていましたが、「〇〇かのように」は人生観、それに続く「生きること」を実際の人生と捉えれば、ネガティブなフィードバックループの中で生きるか、ポジティブなフィードバックループの中できるかの違いと解釈できるのではないでしょうか。

まとめ

この記事では、この世の中の出来事や自分の人生をどのように捉えるかという世界観(人生観)と実際の人生の関係において、両者をどのように調和させ成長していくかを考察しました。

  1. まずは、性格や心理的な状況を抜きにして、多面的にものごとを捉える
  2. 許容できる範囲のリスクなら、こうありたいという理想を選択する
  3. 人生観と実際の人生のポジティブなフィードバックループをつくる

また、ポジティブ/ネガティブなフィードバックループという言葉を使いましたが、ここで改めて両者を整理しておきます。

  • ポジティブなフィードバックループ
    もしポジティブな人生観を持ち、積極的に行動することで成功や幸せを感じる経験を重ねると、その成功体験がさらにポジティブな人生観を強化します。例えば、「自分は努力すれば報われる」という信念が、実際に努力して成果を得たことで強化されることがあります。
  • ネガティブなフィードバックループ
    逆に、人生観が悲観的であった場合、困難に直面することでその悲観的な見方がさらに強化されることがあります。例えば、「どうせ自分には無理だ」と思って行動しないことで、結果的に成功のチャンスを逃し、その考えがますます強固になることがあります。

人生観と実際の人生は密接に絡み合っています。人生観は、実際の行動や思考、選択に大きな影響を与え、逆に実際の人生経験は、人生観を形成し、時には変える力を持っています。人生観を意識的に見直すことで、実際の人生にポジティブな変化をもたらすことができる一方で、実際の経験が人生観を深めたり変えたりすることもあります。この相互作用を理解することで、より良い人生を築いていくためのヒントを得ることができるのではないでしょうか。

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