ここ数年で筋トレ・フィットネスブームが巻き起こり、至る所でジムを見かけるようになりました。
“ジムに通っている”、もしくは “これからジムに入会しよう” という方も多いのではないでしょうか?
体を鍛えることは、引き締まったボディラインを作るだけではなく、メンタルヘルスや脳機能の活性化など、QOL(Quality Of Life:生活の質)に大きな影響を与えるのは確かです。
一方で、“ブーム” であるというのは要注意。
結論からいってしまうと、ジム通いがムダになるパターンは多く、多くの方にとってジム通いはムダといっても言い過ぎではありません。
“体を鍛えることは良いこと” とはいえ、”ジムに通う” 必要があるか?はよく考えておくべきでしょう。
これは英会話スクールやプログラミングスクール、子供の塾なんかも同じ。
- やらないよりはマシだから
- 周りがみんなやってるから
- 自宅(独学)でトレーニングするのはムリだから
といった理由であるならば、ジムには通わない方がマシだったりします。
筆者は、ジムに通うことはせずとも体脂肪率は10〜12%(社会人になってから10年以上の間キープしています。)
そこで、今回はジムに通うことが無駄になるパターンを踏まえ、ジムに通わずにできるトレーニングについて紹介したいと思います。
ジムが無駄になるパターン
ほとんどの人にジムがいらない理由として、3つのパターンがあります。
- 惰性で続けているだけになってしまう
- トレーニングすることが趣味になっている
- ジムでしか使えない専用器具(フリーウェイト)を活用していない
上記のどれかに当てはまるようなら、ジムに通う必要性は無いかもしれません。(ほぼ、90%以上の方は当てはまるのではないでしょうか?)
逆に、どれにも当てはまらない方は、競技に参加するほどのムキムキになりたいというニッチな方でしょう。
❶ 惰性で続けているだけ
大抵の人はジムに通うことで満足してしまいます。
もっというと、ジムに入会して会員になっていることでとりあえず安心してしまいます。
『お金を払わないと本気になれない』という意見もありますが、お金を支払う感覚があるのは入会時などの最初だけ。後はもろもろの固定費に含まれてしまい身銭を切っているという感覚が薄れます。
しかし、お金をかけて始めたものはなかなかやめられないものです。
それは”一貫性の原理”や”現状維持バイアス”によりサンクスコスト効果に陥ってしまうため。
『やめてしまうとトレーニングした努力や今までかかったお金がもったいない』と感じるものですよね。
これはジムに限らず英会話などのスクールでもよくあるパターンではないでしょうか?
特に、スクールなどのスキルを身につけるものと違い、やめてしまえば、筋肉は衰えて脂肪に変わってしまいます。筋トレは継続してこそ意味があります。
ですが、ジム通いを一生続けるのか?と考えるとそんなことはないはずです。
目的や目標がないままに続けているのであれば、一度立ち止まってみるタイミングかもしれません。
筋トレが趣味になってしまっている
今現在ちゃんとジムに通ってしっかりトレーニングしている、そんな方でも実は要注意なパターンがあります。
それは、“筋トレが趣味”になっている状態です。
趣味は決して悪いことではないですし、人様の趣味についてとやかく言うことではありません。
ただ、本来の目的が適度な運動による健康維持や体力づくり、体型づくりだったはずなのに、どんどんと時間とお金を費やすようになってしまってるとすれば、どうでしょうか?
筋肉を肥大化することが目的になったのであれば何もいうことはありません。
そうではなく、「ジムに通うこと」が習慣になっているようなら、退会を考えても良いでしょう。
むしろ、トレーニングを習慣にできているのなら家でトレーニングする方が圧倒的に時間もお金も浮きます。
フリーウェイトやマシンを活用できていない
結局、”ジムでしかできないこと” はフリーウェイトを使ったりマシントレーニングによる筋肉を肥大化させるようなトレーニングです。
ランニングであれば、何もジムに通う必要もなく家の周辺をランニングすれば良いですし、スリムな体型や細マッチョを目指すのであれば自重トレーニングで十分。
アスリートやボディビルダーのための施設がジムであり、日常的な運動不足を解消したり、基礎代謝を高める程度のトレーニングであればジムに通う必要はありません。
ジムに通わずトレーニングするメリット
それでは、ジムに通わずに自宅で体を鍛えるメリットを3つ紹介します。
- 時間とお金が浮く
- 日々の生産性を上げることができる
- 自己管理できる人という評価につながる
時間とお金が浮く
何より一番大きいのが時間とお金です。
体を鍛えること自体はやるべきですが、そこに継続的にお金を支払い続けないといけないというのは結構な負担です。
ジムの料金の相場は8,000円〜10,000円/月ほど。
これは節約の定番ともいえる『格安スマホへの乗り換え』で削減できる固定費以上の支出です。
一人暮らしの方は、ジムに併設のお風呂を済ませて水道代をまかなうというやり方もある(?)ようですが、ジムに通う時間が無駄になってしまいます。
ジムに通う頻度は平均で2日/週程度だそう。
トレーニングの時間を除いても、ジムへの往復の移動時間(1時間程度)や着替えなどの準備時間(1時間程度)を合計すると1週間で4時間(年間200時間超)は浮くことになります。
日々の生産性を上げることができる
運動して体を鍛えることは、見た目を改善させたり体力をつけるだけではありません。
集中力を高めたり、ポジティブな思考になり日々の生産性も上がるのです。
そういう意味では、就業後にトレーニングするよりは朝や日中の合間に適度なエクササイズを行う方が効果的なわけです。
1日に何度もジムに通うなんてムリな話ですが、ジムに通わず日常的にトレーニングできていれば自ずと実現できてしまいます。
自己管理できる人という評価につながる
適度に鍛えられた体型を維持している人は『自己管理できる人』であると周囲に認めてもらいやすいです。
そのためにジムに通って鍛えるというよりも、その時間とお金は別の自己投資にまわすことでより一層自分に磨きがかかっていくものです。
これは歳を重ねるほどに効果が大きくなるように実感しています。
ジムに通わないで体を鍛えるコツ
では、ジムに通わずにトレーニングするにはどうすればよいのでしょうか?
ここで目指しているのは、運動不足を解消し、適度に引き締まったボディラインを維持し、日々をアクティブに過ごす程度のものです。
アスリートやボディビルダーのように専門的な知識に基づくストイックなトレーニングは必要ではありません。
日常生活にトレーニングを取り入れる
心拍数が上がる程度のジョギングやサイクリングは少ない時間でも運動不足の解消には十分な効果が得られます。
朝に行えばその日の生産性もグッと高めることができるでしょう。
駅までの徒歩移動をランニングにしたり、バスや電車のひと区間を自転車通勤に置き換えたりすることで通勤時間を有効に活用することができます。
また、エレベータやエスカレータは使わず積極的に階段を活用するだけで足周りの筋肉は十分鍛えられます。
また、めんどうな家事(特に掃除)はエクササイズを意識してやると、日々同じことを何度も繰り返すことにもモチベーションが生まれます。
あとは、就寝前に軽く腕立て、腹筋をするだけで基本的なトレーニングはカバーできると思います。
タンパク質メインの食事
ジムに通うか通わないかという以前に、食生活が何より大事です。
実際、食生活が乱れた状態を運動でカバーというのはムリがあります。
基本となるのは体を作るのタンパク質をメインにした食事です。
さいごに
今回は、多くの人にとってジムに通う必要はないこと。その上でどのように体を鍛えトレーニングするかを自身の体験をベースに紹介しました。
必要な運動量はその人次第ではありますが、何もお金を払い続けることなどありません。
むしろ、なるべく生活に取り入れて暮らす方が経済的ですし、結果的には長期的に継続できることになります。
『お金を支払わないと得られない』と思い込ませる仕組みは世の中にたくさんあります。
もちろんそれが正しく近道なこともありますが、お金を使わずともある程度は自分でなんとかできる力を身につけておけば、一層有効にお金を使うことができるようになるわけです。