TOEICスコアの誤差は±50くらいあるといわれています。
つまり、英語力は同じでも試験日によっては100点くらいスコアが上下する可能性がある!ということです。
なぜなら、TOEICのスコアに影響する要素には本人の英語スキルとは関係ないものも結構存在するから。
具体的には
- 体調の良し悪し
- 試験中の集中度合い
- 自分が解くことができる問題が出題される確率
- 適当に回答した結果がたまたま正解である確率
などですね。
このうち、後半部分の「確率」をコントロールすることはできませんし、実力が上がるにつれ「確率」による影響は小さくなります。
直前の悪あがきで100点スコアアップというのは実際には難しいはずです。
逆にいえば、
試験直前の対策は『体調を万全にして高い集中力を維持し続けることが何より効果的!』
ということです。
そこで今回は、TEOIC試験日までの流れ、試験本番に向けた体調や集中力を高める方法を紹介したいと思います。
『本番に実力を出し切る』これはテスト直前の”悪あがき”でもなんでもなく、必ずやるべきことです。TOEICに限らず、試験日や面接直前という方も参考にしてみてください。
TOEIC試験日直前の対策に効果的なのは『集中力を高める』こと
試験直前は、前日までに解けなかった問題やすぐに忘れてしまう単語などが気になってソワソワしたり、不安な気持ちになったりしますよね。
でも、その不得意な問題がドンピシャで出てしまう確率は実際は少ないものです。
試験直前は、不得意なところを気にして頭を使うより、割り切ってこれから受ける試験そのもに集中した方が効果的です。
そこでまず、TOEICの試験直前の対策は集中力を高めることが効果的である理由を説明します。
理由①:TOEICテストは長時間試験
TOEICは試験時間がリスニング45分、リーディング75分の計2時間ぶっ通しの試験です。
リスニングは一つの問題文につき設問が3つあるパートがあります。当たり前ですが、問題文は聞き返すことはできないため、少しでも集中力を切らすといっぺんに数問落としてしまうことだってあります。
一方のリーディングは75分もあり、ほとんどが長文問題です。75分間ひたすら英文を読み続けるわけですが、ふと集中力が抜けている時があるものです。
もし最後までなるべく集中力を切らさずに解くことができれば確実にスコアアップできると思いませんか?
理由②:TOEICテストは設問数が多い
理由①の試験時間と似ていますが、TOEICは設問数も200問と多いです。
試験時間は2時間と長い、と書きましたが、2時間あっても200問全部解ききるというのは結構ハードです。
これは特にリーディングパートの長文問題(パート7)によるものです。
実際、TOEICスコアが800点くらいある方でも時間内に全問解き切れるかどうか、というくらい。
スコア800点未満の方は、どうしても後半の設問や難しい設問を適当にマーク(いわゆる塗り絵)する箇所でてきてしまいますが、その量が少なくなればスコアアップにつながります。
理由③:TOEICテストは試験慣れが必要
TOEICは試験時間の長さと設問数の多さから、ペースを保ってメリハリをつけながら解くのに慣れが必要です。
TOEICは、『難しめの問題』も『問題文さえ読めば即答できる簡単な問題』も一緒くたになっています。
難しい問題に時間を取られ、即答できる問題を残して試験終了。なんてことになるとスコアに差がでてしまうことことは大いに考えられることです。
どのくらいがんばってみて次の問題に移るかというのはその時々の判断によるので、英語力とは別の判断をするための集中力が必要になってくるわけです。
試験本番で実力を発揮するために試験日前日にやること
以上、試験中の集中力を高めることがスコアに影響することがわかったと思います。
それでは、試験本番の集中力を高めて実力を発揮するために、試験日前日にやっておくと良いことを3つ紹介します。
- 試験当日の準備をしておく
- 試験の制限時間に合わせて公式問題集を解く
- 普段と同じか少し早めに寝るようにする
試験当日の準備をしておく
試験当日に余計な労力を使わないように、服装や受験票や筆記用具などの必要なものは揃えておきましょう。また、試験会場までのアクセスや時間を確認しておきます。
最低限必要なものは
- 筆記用具
- 受験票
- 顔写真付きの身分証明証(運転免許証など)
- 時計
です。
試験会場までのアクセスや持ち物については事前に配送されてきている『受験票』に書いてあります。あと、受験票には顔写真を貼る必要がありますので事前に用意しておきましょう。
試験中、スマホは電源を切ってカバンにしまうように指示されますので、スマホを時計の代わりに使うことはできませんので時計も予め用意しておきましょう。
試験の制限時間に合わせて公式問題集を解く
試験の前日まできてしまうと逆に何をしたら良いか迷ってしまうと思います。一番おすすめしたいのは、TOEICの『公式問題集』を解くということです。
本番に今の実力を発揮できるようにしっかり準備をするということを意識しましょう。
注意点としては2点。
- 何度も解いたことがある問題を解く
- 試験時間にあわせて時間をきっちり計って解く
これは『試験本番のペースを確認するため』というのが一番の目的です。
初めての問題を解くと、知らない単語やわからない問題がでてきたりして惑わされてしまいますが、前日に学習したことが翌日のテスト本番に出てくるという確率は低いです。
むしろ、何度も解いたことがある問題を使って、目標とするスコアを取れるイメージをつくます。
普段と同じか少し早めに寝るようにする
TOEIC試験は試験の内容からもわかるように、一夜漬けというのは効果がありません。特に寝不足による生産性の低下はかなり大きいことがわかっていますので、前日はあれこれと手を出すよりリラックスして寝てしまうのが一番です。
また、連日の睡眠不足の影響は大きいので、できれば試験前の1週間は規則正しく夜は早めの就寝をするように心がけた方がよいでしょう。
試験日当日の流れと対策
ここからは試験日当日の流れに沿って解説していきます。
はじめて受験するという方も参考にしてみください。
平日と同じ時間に起床する
脳が最も活性されるのは起床4時間後といわれています。TOEICの試験は昼13:00頃から開始なので、遅くても9:00くらいには起きておくとよいということですね。
できれば前日も同じようなリズムで就寝、起床しておくのが良いです。
朝食を食べて出発する
朝食はしっかり食べましょう。
というのも昼はTOEICの試験直前になるので昼食はちゃんと食べられないからです。
また朝食を摂ることで、脳も活性化してくれます。
早めに会場入りする
試験会場近くには早め(11:00過ぎころ)には到着するようにします。
テスト開始時間に近づくほど、会場近くのコンビニや売店が混んできたり、座れるところは全て受験生が座っている状態になります。
11:00くらいならまだ人気は少ないでしょう。先に座れていると落ち着いて自分の時間を使えます。
空腹にも満腹にもならない程度に食べられるもの(菓子パンなど)。飲み物はコーヒーや紅茶、緑茶は利尿作用が高いので、水や麦茶などを準備しておきます。
使い慣れた単語帳や問題集で復習する
【TOEIC600点】社会人に『必要』/『不要』な勉強法とは!? やることは3つだけでOKで紹介した『金のフレーズ』や『文法特急』とかをさらっと確認していきます。
前日の対策と同様、今更自信のないところに手を出しても効果はないので、わからない問題を覚え直すというより『いつも英語を勉強していたときの感覚』にもっていくということが大事です。
そのためには今までに一番やり込んだ単語帳や問題集を使うというのが効果的ですし、『金のフレーズ』や『文法特急』であれば一冊まるごと復習することも可能でしょう。
さいごに、試験会場でやること
試験会場の部屋が開場したら、まず自分の席まで辿り着きましょう。一度部屋に入って席についてもトイレには行くことはできます。
開場してすぐに席まで来たのなら、試験開始まではまだだいぶ時間が残っていると思います。
筆記用具や時計など、試験ができる準備をしたら復習の続きをします。ここで焦ってきたり緊張してくる、もしくは『もうやりきったしな』と思えるなら、復習はもうやめてもよいでしょう。
また、ずっと座ったままだと血行が悪くなるので、深呼吸しながら軽く肩や首のストレッチをすることで、集中力を高めることができます。
試験官や音声で試験にあたってのアナウンスが開始されたら、あとは指示にしたがってテストを開始するだけ。今の実力を信じてやるのみです!