【単語帳の使い方】記憶のしくみを理解して効率よく覚えよう!

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TOEICに限らず、英語学習の基本といえば「単語帳を使った勉強」ですよね。

でも、単語帳の勉強はひたすら単純作業…。

なかなか続かなかったり、継続していても思ったように効果が出ない!なんてことはありませんか?

そんな場合は「単語帳の使い方」を見直す必要があるかもしれません。

ここで大事なのが『人間が記憶するメカニズムをちゃんと把握しておく』こと。そうすれば正しい単語帳の使い方を身につけ、効果的にスコアアップに繋げていけるはずです。

では単語帳はどういった使い方が良いの?という問いに対する結論を先にお伝えしておくと、単語帳は『繰り返しの復習』と『実際に使う経験』をセットにするのが効果的!です。

筆者自身はTOEIC730点あたりまではほぼ単語帳による学習のみでスコアアップしました。

今回はそんなTOEIC対策に効果的な「単語帳の使い方」について解説していきます。

目次

単語帳は「記憶のしくみ」に沿った使い方が効果的!

「人の記憶のしくみにあった単語帳の使い方をすれば学習の効率がグッと上がるはず」というのは説得力があり納得がいくものではないでしょうか。

それにはまず、記憶の仕組みを理解しておく必要があります。

今回押さえておきたい『記憶のしくみ』というのが次の3点。

押さえておくべき記憶の仕組み
  1. 基本的に人間の脳は忘れていくもの
  2. 記憶には感覚記憶・短期記憶・長期記憶の3段階がある
  3. エピソード記憶を活用する

どれも難しい話ではありませんので、まずこれらの3つの仕組みを簡単に解説します。

後半では、記憶の仕組みを踏まえた上で、効果的な「単語帳の使い方」に落としこんでいきます。

人は基本的に忘れていくものである

突然ですが、『エビングハウスの忘却曲線』というものをご存知でしょうか?

「エビングハウスの忘却曲線」とは、無意味な音節を記憶し、それが時間と共にどれだけ忘れるのかを数値化したもの。ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスによって発表されました。

その忘却曲線というのが下のグラフ。では、人が何かを記憶すると一体どれくらい忘れてしまうのか?というと『1日後には67%も忘れてしまう!』と良く紹介されています。

エビングハウスの忘却曲線
エビングハウスの忘却曲線

こんなにもすぐに忘れてしまうのだとするとちょっと驚きですよね。一方で、1ヶ月後でも20%以上は覚えているというのも何か違和感がありませんか?

注意いただきたいのが、”忘却曲線”という名前から「記憶している量」の割合だと思いがちですが、ほんとうの実験の内容は「覚え直すのに必要な時間」の割合だということです。

ちょっとわかりにくい説明ですが、記憶した内容を1日後にもう一度覚え直すのに必要になる時間は67%で済むということです。

簡単に言ってしまえば「すぐ忘れちゃうけど、一度目の学習より二度目以降の学習の方が楽に覚えられる」ということです。

記憶の種類は3段階

「記憶した翌日には忘れてしまう」という一方で、1年も前のことを覚えていたりもします。もっと何年も前のことをいつまでも覚えていることだってありますよね?

この違いは記憶の種類が違うためです。

記憶する時間が短いものから『感覚記憶』『短期記憶』『長期記憶』の3段階あるとされています。

感覚記憶

感覚記憶は五感で手に入れた情報の記憶のことで、大体の感覚記憶は1〜4秒で忘れてしまうと言われています。忘れるまで最短なのがこの感覚記憶。(※今回の記事内容には関係がありません。)

短期記憶

「英単語を覚えても次の日には忘れてしまう」というのは正にこの短期記憶のことです。

ここで重要なのは「完全に忘れてしまったわけではない」ということです。

短期記憶は完全に脳から消去されているのではなく、記憶を呼び出すことができない状態になっているというのが正しい見解のようです。

先に述べた「2度目以降の学習が楽になる」というのはこのためです。

長期記憶

短期記憶が「しまっておいた記憶の場所が分からなくなっている状態」であるのに対し、「いつでも取り出せる状態」になっているのが長期記憶です

勉強した知識は長期記憶になった状態がゴールです。

短期記憶から長期記憶への移行の仕方

「すぐ忘れてしまう」のと「長い間覚えている」の違い何かといえば、脳が記憶しておく「場所」です。

記憶は一旦、脳の「海馬」という部位で覚えます。覚えた記憶は、時間経過とともに「海馬」から「大脳皮質」に転送され長期記憶となります。

エピソード記憶

これまでの内容から、長期記憶として定着させるには何回も反復することが大事ということはわかったと思います。

ただ、数年前の出来事を覚えているといっても、繰り返し覚えようとしたわけではありませんよね?

これは、その人にとって「大事な出来事というのは記憶に残りやすい」ということです。

大事な出来事とは、時間や場所・感情などの情報を持った個々の経験や体験のことです。簡単にいえば「思い出」です

このように情報の内容によって長期記憶への移行を判断するのも海馬の役割です。

長期記憶への移行を促進するには、「勉強を単純な暗記作業にしない」ことが重要になってきます。

単語帳の使い方 2つのポイント!

記憶の仕組みを踏まえた上で、効果的な単語帳の使い方を整理すると次の2つがポイントになります。

  1. 単語帳は何周も「繰り返す」こと!
  2. 記憶した英単語を使う「経験」をすること!

単語帳は何周も「繰り返す」こと!

これからはじめて覚える単語というのは「無意味なアルファベットの羅列」に近い状態です。

覚えてもすぐに忘れてしまうというのは大前提。単語帳は一度短時間でやりきって、それを何周もします。

この復習作業で定着していくというのが秘訣。

そのためには、分厚い単語帳を少しづつ丁寧に覚えていくよりも、ボリュームは少な目のものを数こなす方が効率が良くなるし、継続しやすくなります。

そうはいっても何度も反復する作業だけというのは正直しんどいですよね。

記憶した英単語を使う「経験」をする

もうひとつのポイントは、ただ単語を覚えるのではなく「実際に使う経験」をすると圧倒的に記憶に定着しやすくなるということです。

例えば、別の問題集なので出題されたり問題文に使われていたりすると「あっ、これは単語帳で覚えたやつだ!」と実感でき、その単語の記憶は一気に定着します。

また学習の効果を感じられるとモチベーションを維持することにも繋がります。

基本は日々の反復作業をしながらも、学習の効果を確かめる実践をしていく。これをセットで行うのが効率的です。

必要な単語帳と使い方

以上の使い方を踏まえ、おすすめの単語帳「金のフレーズ」を使って具体的なやり方を紹介します。

「金のフレーズ」はTOEIC対策としてはもう定番中の定番なのですが、今回紹介したポイントである「繰り返し学習するのにちょうど良いボリューム」&「TOEIC本番試験や公式問題集で出まくる」というわけでおすすめです!

具体的な使い方としては、まず100語くらいを覚える。翌日はその100語をさらっと復習して、次の100語を覚える。これを10日間繰り返して1000語。これを何周も繰り返します。

最初は100語覚えるのに時間がかかりますが、2周、3周となれば覚えている単語も多くなるので、時間がかかりません。また、通勤時間などの隙間時間を使う場合は、単語数ではなく時間で区切っていっても構いません。

何周もした後であれば、TOEIC試験当日に1時間もあれば全語復習することが可能なります。

また、金のフレーズの単語はTOEIC公開テストはもちろん、TOEICの公式問題集にもよく出てきます。

金のフレーズをある程度やったら公式問題集に取り組んでみましょう。覚えた内容が役に立つということが実感できると記憶が定着しやすくなりますし、自信にも繋がっていきます。

まとめ

今回は記憶の仕組みを踏まえた単語帳の使い方を紹介しました。

押さえておくべき記憶の仕組み
  1. 基本的に人間の脳は忘れていくもの
  2. 記憶には感覚記憶・短期記憶・長期記憶の3段階がある
  3. エピソード記憶を活用する

これを踏まえた単語帳の使い方は

  1. 何周も「繰り返す」こと!
  2. 記憶した英単語を使う「経験」をすること!

出費もそれほどかかりませんし、期間も2、3ヶ月程度の短期間勝負で効果を確認できます。

まずはトライしてみましょう!

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